教育概念

「知の場」は、教育や学習などの定義を下記のように考えています。
これは、企業が社員教育を考える時に、決めておかねばならない定義であり、ネット教育を有効に使うためにも、必要な定義です。

 

<1> 教育とは

 

教育とは、教師が、自分の持っている知識やスキルを、学習者に伝えることではなく、学習者をサポートすることです。

 

※ 紀元前にソクラテスは対話を通じて相手の持つ考え方に疑問を投げかける問答法により教育を展開し
   ました。その方法は自分ではなく相手が知識を作り出すことを助けるということであり、産婆であっ
   たソクラテスの母が「産むのはあなた、私は手助けするのみ」と語っていたことから「産婆術」と呼
   ばれています。

 

 

<2> ビジネスマン教育とは

 

ビジネスマン教育とは、 ・ 訓練( Training ) ・ 学習 ( Learning ) をサポートすることです。
ビジネスマンに、訓練( Training )は必須であり、学習 ( Learning )も期待されています。

 

☆ 訓練( Training )の必要性
   ビジネスマンは、その業務のプロ(Professional)であるから、Training を怠ってはいけない。
   ※ スポーツ選手を考えればわかりやすい。どんなに能力があっても、Trainingを怠れば、良い結果を
      出せません。能力の有無に関係なく、プロには、Trainingが必須なのです。

 

<3> 学習 ( Learning )とは

 

学習とは、経験や環境の変化に対応して自ら新たな知識・技術・行動・思考・価値観・世界観を獲得したり、生成したりすることです。ゆえに、学習とは、自らの意思を持って行うものであり、 学ぼう、学びたいという意思のないものを、学習とは呼びません。

 

※ 学習 ( Learning )とは、日本でよく言うところの「お勉強」とは、全く違います。会社から強要さ
   れて、できるものではありません。昔の学校教育を思い出せば、想像できることでしょう。

 

 

<4> ビジネスと形式知

 

すべてのビジネス(仕事・業務)は、形式知化できます。但し、「言葉」で説明するためには、正確な理解が必要です。
言い換えれば、業務を形式知化することは、極めてレベルの高い学習であるといえます。

 

※ 音楽や芸術のレッスンでも、常時「言葉」を媒介に行われます。日本では、「以心伝心」「技を見て
   盗め」という教授法が取られましたが、ビジネスでは、どちらが有効でしょうか? ビジネスにおい
   て、説明できないのは、「本当はよくわかっていない」「言語能力がない」「やる気がない」のいず
   れかです。

 

<5> 暗黙知と情報

 

暗黙知とは、活用できる身についた「知」です。獲得した形式知が暗黙知に変化するためには、必ず対話や体験などの熟達期間を要します。ビジネスにおいて、革新と創造は、社内外との情報の交流をきっかけに生まれます。

 

※ 形式知が頭に入っても、まだ暗黙知になっていない場合が多々あります。様々な情報と結びつけるこ
   とで、真に理解し、身に付きます。その効率を高めるために、教育があり、情報力を高める環境が役
   立ちます。

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