マニュアル

マニュアルは、単なる操作手順書ではなくて、新入社員でも理解しやすいように、その業務の目的や全体の仕事のどの部分なのか理解できるように、記されなければいけないのです。

逆に、新人から「よく分からない」と指摘があれば、どの点が 不明なのか聞き出し、加筆していくことで、 マニュアル自体も、その業務を知り尽くしているはずの担当者も、気づき、学習できます。

マニュアル化できないものはありません。
文字化 出来なくては、仕事ではない。

どんな業務であっても、文章に表現できないものはありません。全ての業務が形式知化できます。

営業でも企画でも、事務員でも社長でも、企業内の業務で、文章によって説明出来ないものはありません。この事だけは、はっきりと言えます。しかし、「簡単なこと」ではないのです。

日本では、言葉に表せないような...という表現があり、芸術や伝統技術などは、言葉で言い表せないものであることを許されているような面があります。
これも、欧米とは異なります。欧米では芸術分野も含めて言葉で説明し、指導することが普通です。

芸術のレッスンも、欧米では常時「言葉」を媒介に行われます。
日本の伝統芸術の習得法として語り継がれている「以心伝心」とか「教えずに、師匠や先輩の技を見て盗め」というような「教授法」とは、対極の世界です。

「知の場」は、音楽家や芸術家でも、ノウハウを言語化することが大切だと考えます。
芸術家も、言葉で表現するためには先ず、問題を自分で考え、自分の内部で消化する必要があります。
頭の中で行っていることを、一度立ち止まって言語化する体験を積むと、書き込む内容は深く濃くなっていきます。

「言葉」で説明するためには、その前に正確な理解が必要です。
解決策がきちんと自分のものになっていなければ、他人に説明することは出来ません。
自分の言葉で説明しようとして始めて、まだ本当は何も分かっていないと考えさせられる時があるのです。

マニュアル作りにおいて、言葉に出来ない理由として、「高度な判断を要する仕事だから」と背を向ける人がしばしばいます。
しかし、それは「やる気がない」「言語能力がない」「本当はよくわかっていない」のいずれかです。

業務を形式知化することは、極めてレベルの高い学習であるといえます。
「知の場」では、ことばの補助として、画像、写真、動画などマルチメディアデータも利用できます。
加えて、「知の場」スタッフが、サポートします。一人で作るのではなく、一緒に作るのです。

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